この記事がおすすめの人
- 北陸新幹線の新しいダイヤについて知りたい
- サンダーバード・しらさぎがどうなるのか知りたい
- (本当の)始発・終電の時刻を知りたい
この記事のおもしろい情報
- 敦賀⇋米原 ノンストップ快速誕生
- 繫忙期 北陸新幹線372席不足問題
- 始発・終電は”東海道新幹線回り”だった
- 混みそうなつるぎ・空いてそうなつるぎ をダイヤから読み解く
- ひだが圧勝 名古屋~富山
- らくラクびわこを用いたまさかの接続技
ついに発表!2024ダイヤ改正
2024年ダイヤ改正の詳細が、2023年12月15日、ついに発表されました!
今回のダイヤ改正で最も注目が集まっているのは、やはり北陸新幹線の敦賀延伸ダイヤです。
2024年3月16日からの新ダイヤで、北陸新幹線の金沢~敦賀間が延伸されます。
それに伴い、北陸特急のサンダーバード・しらさぎの運行区間が短くなり、その座を新幹線に譲ることに。
現状の北陸本線は並行在来線として第3セクターとなり、はぴラインふくいと名前を変えます。
そんな北陸新幹線・サンダーバード・しらさぎの新ダイヤがいよいよ公開されましたので、徹底解説していきたいと思います!
改正の概要
ダイヤ改正についての情報は、こちらのPDFでJR西日本が公開しています。
https://www.westjr.co.jp/press/article/items/231215_00_press_daiyakaisei_hokuriku.pdf
この内容をもとに、ダイヤ改正の中でも北陸新幹線関係をピックアップしてご紹介します。
サンダーバード・しらさぎとつるぎの連携
サンダーバード・しらさぎは敦賀止まりになりますが、その接続には「敦賀~金沢・富山」を結ぶ「つるぎ」が運行されます。
基本的には、しらさぎとサンダーバード1セットにつき、つるぎ1本という形で接続されます。
(出典:https://www.westjr.co.jp/press/article/items/231215_00_press_daiyakaisei_hokuriku.pdf)
ちなみに、ニュースリリースでは、かがやき・はくたかにサンダーバードは接続しないような書かれ方をしていますが、実際は場合によってはきれいに接続しています。
サンダーバード・しらさぎ全車指定席化
このごろ西日本に押し寄せていた指定席化の波が、ついに北陸特急にも…
自由席がついになくなり、指定席だけになります。
実質値上げみたいなものです。
値上げへの対抗として、大阪~敦賀を新快速に乗って節約する方法を紹介していますので、興味のある方はご覧ください。
この記事がおすすめの人 大阪~敦賀の格安移動技を知りたい方 北陸新幹線延伸に興味がある方 大阪~敦賀ってサンダーバードいらなくない?と思っている方いよいよもうすぐ。敦賀延伸北陸新幹線「金沢~敦[…]
しらさぎの一部廃止&ノンストップ快速の運行
しらさぎといえば、「超早朝便」と「超深夜便」で有名な特急で、なんと、5時10分金沢発・0時40分金沢着という、全国でもまれにみる超早起き夜更かし特急です。
しかし、今回新幹線は6:00~24:00までしか運行できないことから、このしらさぎの役目を果たす新幹線を走らせることはできません。
よって、名古屋~敦賀を含め、この早朝・深夜しらさぎは1本ずつ廃止となります。
その救済措置として、なんとほぼ同時刻に米原⇋敦賀でノンストップ快速を運行させるということ。
普段は4両・各駅停車の新快速が走る米原~敦賀を、ノンストップ快速が走るとは何とも驚きで爽快です。
時刻はこちらです。
- 敦賀(6:31)→米原(7:08)
- 米原(22:48)→敦賀(23:20)
ちなみに、米原7:08に接続する新幹線としては、
- 7:18 ひかり東京行
- 7:18 こだま新大阪行
がそれぞれあります。
北陸新幹線への接続はありません。
東京・敦賀直通 はくたか・かがやき
東京・敦賀を直通する新幹線も運行されます。
- かがやき:9往復
- はくたか:5往復
そしてこれに合わせて、これまで長野駅での、かがやきによるはくたかの追い抜きがなくなります。
能登かがり火71・72号(臨時列車)を設定
GWやお盆期間などに、新たに12:00金沢発、16:28和倉温泉発の能登かがり火がそれぞれ設定されます。
これはおそらく推測するに、現在1日一往復運行される「大阪~和倉温泉」直通サンダーバードが消える分の埋め合わせだと考えられます。
正直、能登半島に関西人が行くためには2回もの乗り換えが必要になるので、その点は残念なところです。
つるぎ グリーン車・グランクラス設定
つるぎにグリーン車・グランクラスが設定されます。(グランクラスはシートのみ)
指定席も拡大し、特急に接続するつるぎに関しては、
- 自由席2両
- 指定席8両
- グリーン車1両
- グランクラス1両
となります。
以上が概要になります。
ここからは、編成・乗り換え・ダイヤの3つに分けて徹底解説します。
編成を徹底解説
まず、車両の編成についてですが、以下のようになります。
で、これを見てまっさきに思うのが、
ということです。
全車指定席のサンダーバード9両+しらさぎ6両の客を、つるぎ12両、しかも自由席付きに押し込むわけですから、一見足りるか怪しいです。
しかも、繁忙期には灰色部分の3両が増結されますから、そうなると、
21両の客を、12両に押し込む
いや、無理でしょ、と思ったので検証してみました。
座席数を調べると、以下の通りとなります。
悪い予感的中。
普通車:6席余る ただし、繁忙期は372席不足
グリーン車:5席不足
普段は問題ありませんが、繁忙期はこのままだと悲惨なことになりかねません。新幹線は増結できませんから、どうするつもりでしょうか、、
乗れない分は後続のかがやき・はくたかに乗せて、どうにか誤魔化すというあたりが現実的な解決策となりそうです。
乗り換え
敦賀駅での乗り換えですが、新幹線の真下に在来線特急ホーム「31~34番線」が新設され、上下乗り換えが可能になります。
ダイヤ
東京方面~福井・敦賀
概要
東京・長野方面から延伸区間までは、
- かがやき:9往復(朝夕1本/1時間)
- はくたか:5往復(日中1本/1時間)
がそれぞれ運行されます。
所要時間は、
- 東京~福井:2時間51分
- 東京~敦賀:3時間8分
始発・終電
始発・終電に関しては、
始発
- かがやき501号:東京6:16→福井9:13→敦賀9:34(小松・越前たけふ 停車)
- かがやき502号:敦賀6:11→福井6:32→東京9:32(小松・越前たけふ 停車)
終電
- かがやき517号:東京19:56→福井22:52→敦賀23:14
- かがやき518号:敦賀20:11→福井20:33→東京23:32
なんですが、これがでは東京~福井・敦賀における始発・終電か、といわれると、残念ながらそれは間違いです。
真の始発・終電は「東海道新幹線回り」になります。
真の始発
- のぞみ1号+しらさぎ+つるぎ6号:東京6:00→名古屋7:51→敦賀9:27 ※福井には北陸周りが速い
- はぴラインふくい+快速+ひかり636号:福井(不明)→敦賀6:31→米原7:18→東京9:09
真の終電
- ひかり663号+快速+はぴラインふくい:東京20:12→米原22:48→敦賀23:20→福井(不明)
- しらさぎ+ひかり666号:敦賀20:15→米原21:00→東京23:06 ※福井からは北陸周りが速い
数字が多くごちゃっとしましたが、結論
真の始発・終電は東海道新幹線回りだ!!ということが言いたいです。
特に、敦賀→東京の終電を見てみると、東海道新幹線回りは北陸新幹線まわりよりも、「遅く出て早く着く」の始末です。
京阪神~福井・金沢
概要
本数に関しては、サンダーバード+つるぎ:往復25本となります。
所要時間は、
- 大阪~福井:1時間44分
- 大阪~金沢:2時間18分
- 大阪~富山:2時間43分
最悪の場合たった3分しか短縮されないそう。
関西民には不便な北陸新幹線延伸…
混んでるつるぎと空いてるつるぎ
そしてサンダーバードとしらさぎの両方が一つのつるぎに接続することで、「混むつるぎ」「空いてるつるぎ」の2種類が発生すると予想できます。
混むつるぎ(サンダーバード・しらさぎがつるぎに接続):つるぎ4,8,12,16,20,22,26,28,30,34,38,42,46,48,50
空いてるつるぎ(サンダーバードのみががつるぎに接続):上記以外
気になる「長野・東京方面接続」
では、京阪神から北陸経由で、長野・東京へ行く場合はどうなるのでしょうか。
サンダーバードはつるぎに接続するのが原則ですが、実はかがやき・はくたかとの接続も悪くはありません。
具体的には、
大阪6:00→敦賀7:54ー敦賀8:15→長野9:15→東京10:37
この場合、乗り換え時間は20分とそこまで長くはありません。
始発・終電
※サンダーバード→サン と省略
始発
- サン1号+つるぎ2号:大阪6:16→福井8:23→金沢8:48(つるぎは福井のみ停車)
- つるぎ1号+サン2号:金沢6:00→福井6:35→大阪8:34(つるぎは各駅に停車)
終電
- サン49号+つるぎ50号:大阪20:54→福井22:49→金沢23:25(つるぎは各駅に停車)
- つるぎ49号+サン50号:金沢20:56→福井21:31→大阪23:29(つるぎは各駅に停車)
で、今回もこれとは別に「真の始発・終電」が存在します。それがこちら。
始発
- はぴラインふくい+快速+こだま761号:福井(不明)→新大阪7:51(つるぎは福井のみ停車)
終電
- こだま768号+快速+はぴラインふくい:新大阪21:52→福井(不明) ※金沢までは行けない可能性が高い
並行在来線、はぴラインふくいのダイヤが未発表なためなんとも言えませんが、真の始発・終電が実は隠れているのでぜひ活用してみてください。
しかも、この真の始発・終電は、サンダーバード・北陸新幹線に乗るよりも安く行けます!
名古屋~福井・金沢・富山
概要
本数に関しては、しらさぎ+つるぎ:往復15本です。
このうち、名古屋発着のしらさぎは往復8本、米原発着のしらさぎは往復7本運転されます。
冒頭でも紹介した通り、早朝・深夜のしらさぎが1本ずつ廃止されるため、救済措置として米原~敦賀間に快速が、それに接続するはぴラインふくいの列車が運行されることが決まっています。
所要時間は、
- 名古屋~福井:1時間44分
- 名古屋~金沢:2時間6分
- 名古屋~富山:2時間35分
となります。
始発・終電
始発
- こだま763号+しらさぎ51号+つるぎ4号:名古屋7:11→福井8:52→金沢9:34(つるぎは各駅に停車)
- つるぎ49号+しらさぎ64号+こだま768号:金沢20:25→福井21:31→名古屋23:05(つるぎは各駅に停車)
終電
- ひかり661号+しらさぎ63号+つるぎ50号:名古屋21:15→福井22:49→金沢23:25(つるぎは各駅に停車)
- つるぎ49号+しらさぎ64号+こだま768号:金沢20:25→福井21:31→名古屋23:05(つるぎは各駅に停車)
で、今回もまたまたこれとは別に「真の始発・終電」が存在します。それがこちら。
始発
- はぴラインふくい+快速+ひかり636号:福井(不明)→名古屋7:51
終電
- ひかり663号+快速+はぴラインふくい:名古屋22:07→福井(不明) ※金沢までは行けない可能性が高い
名古屋~富山 ひだvsしらさぎ・つるぎ
実は名古屋~富山間には、下呂・高山の山間部を駆け抜ける特急ひだが存在します。
ひだとしらさぎ・つるぎを比較していきます。
ひだ | しらさぎ・つるぎ | |
所要時間 | 2時間49分 | 2時間35分 |
本数 | 4往復 | 15往復 |
値段 | 7790円 | 1万70円 |
正直、ひだの圧勝だと思います。
確かに本数はしらさぎの方が圧倒的に多く、所要時間も短いですが、値段がかなり高くなっています。
しかも、JR東海は名古屋~富山間で「ひだ号富山往復割引きっぷ」を発売しており、片道6500円程でひだに乗れます。
どうでもいいけど面白い発見
ここからは、まったく役に立たないけれどおもしろい個人的見解を紹介します。
上りと下りの境界駅 敦賀駅
鉄道に詳しい方ならもうお気づきかもしれないですが、敦賀を境に、新幹線・特急の○号の数字の決め方が変わっていることが読み取れます。
実は、サンダーバード1号 とか、のぞみ1号 といったこの数字ですが、とある規則性があります。
それは、「上り」は偶数、「下り」は奇数というもの。
ここでもう一度、大阪→北陸の始発についてみてみると、
サンダーバード1号+つるぎ2号
米原~敦賀 ノンストップ快速
米原~敦賀のノンストップ快速ですが、この区間はあの新快速でさえ各駅停車する区間。
それをまさかの快速が爽快に飛ばすとは、だれも予想しえませんでした。
快速は有料か、無料か、愛称はつくのかどうなのか、興味深いところです。
特急+特急+新幹線 謎接続誕生
実はこの春のダイヤ改正で、注目はされていませんが変わることとして、通勤特急びわこエクスプレスがあります。
大阪~米原を結ぶ通勤特急「びわこエクスプレス」の深夜便が2時間以上の大幅繰り上げとなり、名前も「らくラクびわこ」になります。
「米原」って聞いたことがありますよね。そう、しらさぎの停車駅です!
そしてこれを聞いてふと思うのが、
米原~敦賀:しらさぎ
敦賀~:つるぎ
まとめ
今回の記事では、かなり盛りだくさんになりましたが、北陸新幹線延伸後のダイヤを徹底解説しました。
基本情報に始まり、空いてる新幹線、真の始発・終電、そして役に立たないが面白い発見も紹介しました!
延伸はいよいよ3.16。
我々関西民からすると、「金沢行」の文字が見納めとなりさみしい感じもしますが、実際に新幹線ができたらどう変わるのか、楽しみでもあります。
他に、新ダイヤを見て面白い発見がありましたら、ぜひ、コメントで教えてください!
それではよいお年を!